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その1

2014年2月2日 論文を書いている原稿を見て、偶然に、発見した、全く新しいゼロで割る結果: $100/0=0$,  $0/0=0$ に関する解説をできるだけ分り易く、初歩的に、一般向きにしたい。

標語的に述べれば、ゼロで割ることを考えるである。直ぐに説明するように、足し算,引き算,掛け算は何時でも自由にできるが,割り算をするときにはゼロで割ることを考えてはいけないが世の常識である。なぜだろうか,関係話題は多く,グーグル等でdivision by zeroやゼロ除算,ゼロで割るを検索すると,膨大な情報があり,世界的に,また,歴史的に関心の高さが伺える。
 
しかし,ゼロで割ることは,数学的に不可能であることが簡単に証明されるが,このことが,アインシュタインやニュートンなどの物理学者を悩ませてきたという。

実際,例えば,理想的な2つの質点間に働くニュートンの万有引力 $F$ は2つの質量を $m$,
$M$, 万有引力定数を $G$,距離を $r$ とすれば,次のように表せる。
$$
F = \frac{GmM}{r^2}
$$ここで,$r$をゼロに近づければ正の無限に発散するが、$r$がゼロに成れば無限大か?無限大とは何か、数か?その意味が不明であるという点である。漢字の零にはしずくの意味が込められていて、どんどん小さくなっていく先が、ゼロだという考えがあるという。そうすれば、上記で無限に大きくなることは自然なものであると考えられよう。ところが新しく得られた数学の結果が、ゼロであると言うのであるから、驚嘆すべきことではないだろうか。ここで、不可能を可能ならしめた数学の考え方は重要であり、そこの説明を何とか丁寧にうまくして、新世界を拓く創造性の精神を明らかにしたい。

新しい結果 $100/0=0$ を従来の分数、割り算の意味とすると,$\cdot$ で掛け算を表わす記号として、$6/3 =2$ は $6 = 2 \cdot 3$ の意味であるから,$100 = 0\cdot 0$ で,$0\cdot 0 = 0$ であるから,$100=0$ となって矛盾になってしまう。これは $100/0 = x$ と置くと,$x$ がどのような数でも $100= x\cdot 0 = 0$ となって矛盾,$100/0$ の解は存在しないことが分る。すなわち,100 割るゼロは不可能であるということになる。

今回の結論,100 割るゼロは不可能であるということである。しかるに,100/0=0 の結果を得たと言うのであるが,その意味を次回以後に段々に触れたい。

不可能を可能ならしめるにはどうすれば良いだろうか?もちろんでたらめではなく,きちんとした厳密な意味づけがなされなければならない。

 (以下、次号)


















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奥村博 $($Hiroshi Okumura$)$
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